16歳にして権威あるチャイコフスキー国際コンクールで優勝したグリゴリー・ソコロフは、エミール・ギレリスやスヴィアトスラフ・リヒテルに代表されるロシアの偉大なピアニストたちの伝統を受け継ぐ、真のピアノの巨人だ。ソコロフはバロックから20世紀の音楽まで膨大なレパートリーを持っているのだが、録音はあまり多くなく、1995年から2015年にかけてはレコーディングをしていない。しかし、彼の数少ないアルバムは、いずれもその驚異的なテクニックと並外れた表現力を発揮したものとなっている。2016年にリリースされた本作はライブレコーディングされたもの。ソコロフは、ベートーヴェンの大作『ハンマークラヴィーア』では楽曲に対する深い洞察を感じさせ、シューベルトの『4つの即興曲 作品90 D.899』を絶妙なタッチで奏で、ラモーのハープシコードのための作品にはきらめくような新鮮さを与えている。
作曲者
ピアノ