ポール・マクリーシュ

ベストアルバム、その他

バイオグラフィー

ポール・マクリーシュのパフォーマンスは、それが自ら率いる古楽器アンサンブルによるものであれ、現代楽器のオーケストラによるものであれ、深い知識と豊潤なサウンドの効果的な組み合わせによって、他に類を見ないものとなっている。1982年にガブリエリ・コンソート&プレイヤーズを設立して以来、マクリーシュは“典礼の再現”に力を注ぎ、ルネサンス期やバロック期の教会における大規模な祝典の音楽や雰囲気を、公開演奏やレコーディングで再現してきた。1990年にリリースされたマクリーシュとグループのファーストアルバム『A Venetian Coronation』はグラモフォン賞を獲得。それ以降、彼らは『Venetian Vespers』、ローマのクリスマスミサを再現した『Christmas Mass in Rome』、ルター派のクリスマスミサを再現した『Praetorius: Christmette』、ビーバーの大作を収録した『Biber: Missa Salisburgensis』などのアルバムを次々とリリースしていく。その後、ドイツ・グラモフォンの古楽専門レーベルARCHIV(アルヒーフ)で、ヘンデルのいくつかのオラトリオやハイドン『The Creation(天地創造)』の英語版などをはじめとする充実した音源を制作したマクリーシュは、2010年に自主レーベルであるWinged Lionを設立した。このレーベルでは、『A New Venetian Coronation 1595』や20世紀のイギリス王室における儀式のために書かれた音楽を収録した『An English Coronation』といったアルバムをリリースし、また、パーセルの『King Arthur(アーサー王)』や『The Fairy Queen(妖精の女王)』、ハイドンの『The Seasons(四季)』、ベルリオーズの『Grande Messe des morts(レクイエム)』、メンデルスゾーンの『Elijah(エリヤ)』、ブリテンの『War Requiem(戦争レクイエム)』といった壮大なスケールを持つ作品のレコーディングにも取り組んでいる。