イギリスのピアニスト、ポール・ルイスは、1730年ごろから1820年ごろの音楽、つまり、古典派の作曲家たちによる主要な楽曲の優れた演奏で広く知られている。ルイスはリバプールで生まれ育った。両親はほとんど音楽に興味を持っていなかったが、なぜか彼は幼い頃からベートーヴェンをはじめとする大作曲家たちの楽曲に魅せられていたという。ようやく本格的にピアノを弾くようになった時、ルイスはすでに12歳だった。そして18歳でギルドホール音楽演劇学校に入学し、さらに巨匠アルフレッド・ブレンデルに師事して研さんを積んだ。数々のコンクールで優秀な成績を収めた彼は、1990年代の半ばにキャリアをスタートさせる。ルイスはベートーヴェンやシューベルト、ハイドンなどのソロピアノのための作品を徹底的に探求し続け、その成果をリサイタルやレコーディングで発揮してきた。また、世界に名だたるオーケストラとの共演も多く行っているが、やはり彼の温かく豊かな音色と繊細なタッチは、ソロピアノでの演奏で最高の輝きを見せる。