レオシュ・ヤナーチェク

バイオグラフィー

レオシュ・ヤナーチェクの音楽にはチェコ民謡のメロディとリズムが息づいており、そこにモダンな味付けが施されている。彼は、20世紀初頭に盛り上がりを見せた民族音楽復興ムーブメントの立役者の一人だった。1854年にモラビア地方のフクバルディ村で生まれたヤナーチェクは、キャリアの初期にはブルノで合唱団の指揮やオルガンの指導をしながら作曲した。『On an Overgrown Path(草陰の小径にて)』(1901〜1908年)に代表される1900年代前半のピアノ曲では、民族音楽から受けた影響を独特の形で表現している。国際的に認知されるまでには長い時間がかかり、1916年にプラハで3作目のオペラ『Jenůfa』(1894〜1903年)が上演されて喝采を浴びた時、彼はすでに60歳を過ぎていた。その翌年、ヤナーチェクは若い女性カミラ・シュテスロヴァーに出会い、夢中になる。このことで創作意欲に火が付いた彼は、人生終盤の10年にいくつもの代表作を書いた。その中には、管弦楽曲の『Sinfonietta』(1926年)や、いずれも告白めいた雰囲気を持つ二つの弦楽四重奏曲(1923年作曲の第1番と1928年作曲の第2番)、そしてシュテスロヴァーとの関係を寓意的に描いた二つのオペラ『Káťa Kabanová』『The Cunning Little Vixen』などがある。1928年に74歳で亡くなったヤナーチェクの葬式では、『The Cunning Little Vixen』の痛切なラストシーンが演奏された。

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